山形大学
サービスデザインプロジェクトとネットワークを活用した特色ある研究力向上の取組 音声読み上げなし
掲載日:2019/09/18
更新日:2023/12/18
サービスデザインプロジェクトによる研究力の向上
山形大学は、2015年度より大日本印刷株式会社研究開発センター、山形県立米沢栄養大学と連携し、「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(連携型)」に取組んでいます。「有機エレクトロニクスを活用した未来の生活創造への女性研究者の参画」を研究テーマとし、連携機関のそれぞれの強みである“健康・栄養・有機エレクトロニクス”を3つの柱とし、新たな価値の創造を目指しています。
特色あるテーマを掲げ、女性研究者の活躍のための基盤整備、異分野交流、研究力強化を進めたことは評価されているところです。
特に、共同実施機関で実践している「サービスデザイン」の手法を取り入れ、「サービスデザインプロジェクト」をとおして研究力の向上を図ったことは高い評価を受けています。
サービスデザインプロジェクトは、多様なメンバーが互いに尊重し合う環境で新たな価値を創出するオープンイノベーションです。このプロジェクトでは、女性研究者が自ら研究したいと思えるような共同研究テーマを創出することと、女性研究者の研究力向上を目指してきました。創出された2件のアイディアは特許出願も果たしています。
事業期間の後半では、大日本印刷株式会社のサービスデザインラボと連携し、サービスデザイン思考・手法の学内普及を図っています。
山形大学COI(フロンティア有機システムイノベーション拠点)と連携した研究力の向上
事業期間の後半より、3機関が山形大学COI(フロンティア有機システムイノベーション拠点)と連携を強化し、研究力の向上を図っています。
山形大学COIは世界屈指の有機エレクトロニクスを技術基盤とし、「未来の豊かで健康な生活・社会の実現」を目指す大規模な産官学連携のイノベーション拠点です。COIと組織的に連携することにより、未来の生活創造に参画し、女性研究者のこれまでの研究成果の社会実装を図り、イノベーションを起こすことを目指しています。
ネットワークによるダイバーシティ推進と女性研究者の活躍促進
山形大学が中心となり、本事業の成果を県内15の高等教育機関に波及し、県内のダイバーシティを推進することを目的に、2018年4月1日に大学コンソーシアムやまがた「ダイバーシティ推進ネットワーク会議」を設立しました。
本事業のセミナー・シンポジウム・交換留学・女性研究者発表会などを公開し、女性の研究者・大学院生の交流を深めています。今後、共同研究や協働事業などにつなげていきます。
その後、2018年11月、全国ダイバーシティネットワーク組織が発足し、東北ブロックの活動が開始されました。
幹事会・研修会などをとおして、研究力の向上を図る機会が増えました。本学は、先進的な北東北のネットワークに学びながら、南東北のネットワーク構築に取組んでいます。2019年7月に南東北の5大学に参加いただき、第2回東北ブロック「南東北会議」を開催しました。
3機関の連携を軸とした様々なネットワークを活用し、ダイバーシティの推進と女性研究者の持続的な活躍促進を図っているところです。
なお、本学の取組は「2019年度版ものづくり白書」 に掲載されています。
【以上の取組の成功に向けた留意点】 ★は該当する項目
★A 戦略性:機関の経営戦略として位置づけている
★B トップのコミットメント:機関のトップが牽引している
★C 取組体制の整備:実施責任者を置き、明確な実施組織等を整備している
★D 成果目標:具体的で明確な目標等を設定している
★E 双方向のコミュニケーション:幹部層と構成員のコミュニケーションを促進している
★F 説明責任と透明性:外部評価委員会等を設置し、外部の意見を取り入れる体制としている
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山形大学 ダイバーシティ推進室