東京女子医科大学
女性医師・研究者の育成と積極的な登用により、女性が輝き続ける持続的なサイクルを実現 !! 音声読み上げなし
掲載日:2024/01/19
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2021年度「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(先端型)」に採択
本学は2016年度「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)」に採択され、2020年7月には目標の女性教授率30%を超えた31.1%を達成し、【総合評価A】をもって2021年度に事業を終了しました。この「特色型」での取組は自主的に行われていることを前提に、女性研究者の活躍促進を踏まえたより広いダイバーシティ研究環境の形成を図る先端的な取組を進めていく機関として2021年度「同(先端型)」に採択され、①上位職への積極登用、②研究力向上・リーダー育成、③ダイバーシティ研究環境整備の3つの柱を基盤として、本学の学祖吉岡彌生の名前を冠した「YAYOIプロジェクト」として様々な取り組みを行っています。
女性准教授・講師の新規採用および昇進昇格の促進
「特色型」における上位職登用で導入した取組は継続し、「先端型」では女性教授の土台となる女性准教授・講師に着目。「女性教授率30%の維持」と併せ、「女性准教授率35%・女性講師率40%」を目標に掲げ、女性准教授・講師においても後進女性研究者育成や国際活躍業績等をプラスファクターとする体制を導入しました。また、学内の女性准教授・講師を演者としたピアラーニングを開催し、さらにこのピアラーニングの演者をメンターとして登録、参加者のうち希望者に対して「個別アドバイス(キャリア面談)」を実施することで、次世代の女性教授候補者がキャリア形成に関する実質的なアドバイスを得られる機会を提供しています。
取組の成果
2016年度の「特色型」開始直後は、体制整備・施策見直し等で、女性教授比率についても低迷する状況にありましたが、2017年度後半より、ダイバーシティ関連諸施策が順調に展開し始め『女性が持続的に輝き続けるサイクル』は順調に稼働し、女性教授数は2017年度23名から2020年7月には、特命担当教授含め42名・女性教授率31.1%を達成と、大幅に増加しました。「先端型」では、特命担当教授を除いた女性教授30%という意欲的な目標を掲げて活動を展開し、目標値に近付きつつあります。
事業開始以来もう一つ顕著なのが、施設長・センター長・学部長など主要ポストへの女性の躍進です。事業開始前後で、主要ポストへの女性の就任は以下の通り増加しています。
今後の展望
「先端型」では多くのロールモデルを発掘し、同時に基礎医学、臨床医学、看護学、医用工学、AIといった分野の枠を超えて女性研究者間の交流および後進育成の場を新たに創設する重要な契機となっています。今後も女性上位職の苗床の醸成をはかりつつ、全学的事業実施体制を維持し、グローバルヘルスリーダーを目指す女性研究者のイノベーションマインドを高めるため様々な事業を展開してまいります。
【以上の取組の成功に向けた留意点】 ★は該当する項目
★A 戦略性:機関の経営戦略として位置づけている
★B トップのコミットメント:機関のトップが牽引している
★C 取組体制の整備:実施責任者を置き、明確な実施組織等を整備している
★D 成果目標:具体的で明確な目標等を設定している
★E 双方向のコミュニケーション:幹部層と構成員のコミュニケーションを促進している
F 説明責任と透明性:外部評価委員会等を設置し、外部の意見を取り入れる体制としている