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【積水ハウス株式会社】積水ハウス株式会社における「男性育休取得推進」について（2023年4月3日掲載） 音声読み上げなし
積水ハウス株式会社 ダイバーシティ推進部 木原 淳子
「わが家」を世界一幸せな場所にする
当社は2020年に創立60周年を迎えました。創業から30年間の第1フェーズでは安全・安心な住まい、次の30年間の第2フェーズでは快適性を提供してきました。2020年からの第3フェーズでは、「人生100年時代の幸せ」健康・つながり・学び、を提供していきます。また、当社のグローバルビジョンは“「わが家」を世界一幸せな場所にする”です。このグローバルビジョン達成のために、まずは従業員とその家族が幸せでなければならないと考えています。
「ラテ・ダッド」
男性育休のきっかっけは、社長の仲井が2018年5月に海外IRでスウェーデンを訪れた際に目にした光景でした。公園でベビーカーを押す親のほとんどが男性だったことに驚き、その姿がとてもかっこよく、幸せそうに見えたとのことです。スウェーデンでは父親が3ヵ月の育休を取得するのが当たり前で、ベビーカーでカフェを訪れ談笑する父親たちのことを指す「ラテ・ダッド」という言葉もあるそうです。当社でも是非取り入れたいということで、帰国後すぐに制度検討の指示があり制度設計など進め、2ヶ月後の2018年7月には「男性社員1ヶ月以上の育児休業完全取得」を社内外に宣言しました。
制度の特徴
男性育休制度の運用開始は2018年9月、対象者は3歳未満の子を持つ従業員で、全員が1ヶ月以上の育休を取得することを推奨しています。最初の1ヶ月は有給とし、家庭や職場の事情に合わせて柔軟に取得できるよう、最大で4分割での取得を可能としました。（2021年4月～、制度拡充により産後8週間は1日単位で回数制限なく取得可能）
完全取得に向けて、まず、意識改革のためのフォーラムを開催しました。取得対象者全員とその上司を参加者とし、社長から直接「男性育休は従業員とその家族の幸せの為、経営戦略として取り組む」ことを伝えました。併せて、有識者からの講演で、父親が子どもに与える影響、妻が仕事を持つ、持たないにかかわらず、夫が育児家事に参画することの意義など伝え、マインドチェンジを試みました。
次にツールの整備を行いました。育休を取っても家事育児をしない「取るだけ育休」にならないよう、夫婦で話し合い、育休中の夫の役割を明確にする「家族ミーティングシート」を作成しました。育児家事の項目を細分化して一覧にしたもので、育休前、育休中、育休後の分担を確認できます。また、いつ、何のために育休をとるのか、わが家のありたい姿とは？といったことも話し合える家族のコミュニケーションツールになっています。
【家族ミーティングシート】ダウンロードして自由にお使いいただけます。
https://www.sekisuihouse.co.jp/library/ikukyu/pdf/meeting-sheet.pdf
職場でのコミュニケーションツールとしては「取得計画書」を作成しました。家族ミーティングシートで決めた取得期間中の業務を、誰にどのように引き継ぐか記入し、上司と面談するためのシートです。職場でのツールですが、パートナー（妻）の署名欄も設けており、本人、上司も含めた会社、家族の3者が承認し、期待している育休であるという確認書としての意味あいもあります。
男性育休がもたらす価値
2019年2月の本格運用開始以降の取得対象者は累計で2,665名、その内、2023年2月末までに取得期限を迎えた1,608名全員が1ヶ月以上の育児休業を取得しています。（積水ハウス単体）
従業員の幸せのためにスタートした男性育休ですが、職場においては仕事の見直しや助け合いの風土醸成、人財育成が進み、会社としても、社外から評価いただくことが増えました。また、お客様への共感力や提案力が上がったとの声もあります。さらに社内だけでなく、女性活躍や少子化対策、介護など社会課題の解決にもつながると考えています。
社会への発信
運用当初より、当社の男性育休取得促進の取り組みを社会へ発信するため、9月19日を「育休を考える日」と記念日制定し、2019年から毎年「男性育休フォーラム」を開催、併せて日本の男性育休の実態を調査した「男性育休白書」を発行しています。
【男性育休白書】
https://www.sekisuihouse.co.jp/ikukyu/research/
2022年度は初の試みとして、81の賛同企業様と共にプロジェクトを展開しました。男性育休に関する、様々な立場の方のリアルな声を映像で表現した「男性育休、あなたはどう思いますか？」の動画も作成し、多くの方にご視聴頂きました。
【男性育休、あなたはどう思いますか？】2023年9月まで視聴可
https://www.youtube.com/watch?v=v2kZvkmboj0
今後も、従業員の「幸せの基盤づくり」として、また、日本でも男性の育児休業取得が当たり前になる社会を目指し、取り組みを進めて参ります。
【積水ハウス 男性育休プロジェクト】
https://www.sekisuihouse.co.jp/ikukyu/
